9.03.2011

ボルト再び・・

ユセイン・ボルトが本当に伝説になるのかどうか、テレビでじっくり楽しませて頂いた。
(新設したブログのタブ「Portfolio」の巻頭にも彼の写真を収めてある)
約束していたにもかかわらず、撮影に靴もメダルも持って来なかった彼が
100メートルで一発失格になった瞬間、私は不謹慎かもしれないが少し嬉しかった。
関係者やご本人には大変失礼だが、何かしでかすと思っていた。

彼の撮影でジャマイカに行った際に、
BBCの撮影で訪れていたジェントルなマイケルジョンソンや、
静かに落ち着いてマスコミの相手をする同僚のパウエル選手を間近で見て思ったのは、
彼がまだまだ、その実力を100%コントロールする術をものに出来ていないのでは?
と感じたことがあったからかもしれない。
もちろん単純に早く走るには、そんなことはどうでもいいが、
その体を競技においてコントロールするのは精神であり心であると思っている。

今回、彼は200メートルでゴールドメダリストにはなったが、
自らの記録を更新することは無かった。


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他人が語るのはばかられるが、
これからのロンドンオリンピックに向かう日々こそが、
彼がレジェンドになるための修行となったようだ。

スタジアムでジャマイカ国旗を振りながら応援していたクールな
彼の親父さんが今回のフライングに関してなんて言うか、
インタビューをしたいくらいである。


日頃の鍛錬の結果を、ここ一番で集中して発揮させる個人スポーツは
人物写真的な目線で見ても、とても面白い。
走高跳びのスタートから跳躍までの間に、人間のあらゆる表情が見てとれる。
深呼吸をして、まっすぐにバーを見つめる。
選手達のこの顔を撮影するだけでも、十分に素晴らしいポートレート集が出来上がる。
そして、クリアーしたときの雄叫びは、普通では再現できないほど動物的ですらある。
つい決定的なスポーツドキュメンタリー写真ばかりを欲張ってしまいそうだが、
実は世界の選手が集まる競技会こそ、人類の顔の写真を撮るのに
最高の現場だと思っている。


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いまから、来年のロンドンオリンピックがとても楽しみである。