10.02.2011

藤岡弘、

「中山君、”鏡(かがみ)”から”我(が)”を取ると神(かみ)になるんだよ。
わかるだろう・・・」
藤岡さんの自宅の道場で、鏡を使って撮影しようとした際に言われた言葉である。
鏡を見ると時々、この言葉を思い出してしまう。
いつも、突然なので??となってしまうが、体の中に残ってることが多い。
藤岡弘、さんは時々そんな言葉を投げかけてくれる。


10年ほど前、頻繁に藤岡さんの書籍や取材で撮影をさせていただいた。
刀を使った撮影をお願いすると、
ものすごい気合とともに真剣を振り回してくれる藤岡さんの迫力にはいつも圧倒された。
レンズ前ぎりぎりで日本刀を振り回す藤岡さんに、
刀が手から離れることはないんですか?と尋ねると、
低い声で笑いながら「大丈夫だよ、でも柄から外れることはあるな・・」と言われ、
本物の手裏剣がすごい音を立てて壁に突き刺さり、
次々に細い俵がぶった切られるのを目の当たりにすると、
撮影をしながら、まじで命の危険を感じたものだった。

そして撮影が終わると、藤岡さんのお母さんの素晴らしい日本食の御馳走を頂いたり、
ハリウッドあたりからこっそり遊びに来ていた方々の写真など見せて頂いたりした。
あまり大きな声では言えないが、
柔道家なみに逞しい腕で、巨大な4駆のハンドルにかけた無骨なハンドルロックを外したかと思うと
バックギアでまるで、前進してるように車を運転するのには驚いた。
ひっそりと1300ccの隼が置いてあったり、
自宅の外階段の脇にはさりげなく「マムシ注意」の看板がたっている。
探検もののテレビ番組で、半分冗談のように隊長として写しだされるが、
何度かご一緒すれば、藤岡さんのサバイバル能力が本物であることが、すぐに理解できる。

一番初めに藤岡さんを撮影させて頂いたのは、メンズクラブの取材だった。
せがた三四郎のコマーシャルムービーの撮影におじゃました。
すでに撮影に入っていたために、憧れの仮面ライダー御本人には挨拶も出来ないまま
なるべく現場に迷惑をかけないように600ミリで遠くから狙っていた時のこと、
さすがにCMの撮影現場で巨大なレンズで狙ってるのが目立っていたようで、
CMのスタッフに注意されそうになったら、遠くの立ち位置にいた藤岡さんが、
「彼は、いいんだっ!」と低くて大きな声で、フォローしていただいたのだった。
その後、休憩中に挨拶をしてお礼を言ったら
「君の方から気を感じたからね~~遠慮しないでどんどん撮りなさい」と言われた。
この時は、いきなり不思議なことを言う方だなと思ったが、
遠くから獲物を狙うようにロックオンされていたのを、
確実に視線の外で感じていたんだと思う。

Canon EOS1N  600ミリトライX
自分の足を切ることなく本物の日本刀を振り回し、
本当のサバイバルを熟知している俳優さんはほかにあまりいないだろう。
(実際に本物の重い日本刀を持つと、刀を振り下ろした時に、
足の運びを少しでも誤ると、一発で自分の足を切るだろうとわかる)
アメリカの俳優のユニオンにも加入されている藤岡さんには、
是非、スターウォーズあたりで、日本刀でライトセーバーと戦って欲しかったが
その映画も続編は無くなってしまったようで残念である。

侍としての藤岡さんの言葉は、今の日本人のこころに響く。
藤岡語録
ブログ
仮面ライダーに変身していたスーパーヒーローが、
何十年も経った今も、リアルに日本人としての元気を与えてくれる・・・
こんな素晴らしいことはないと思う。


全国の放射能一覧において、
先日29日~30日の台風上陸の際、
放射能が急上昇していたのを
二日酔いの状態で確認していたが、
なぜかデータが消去されている。
この期に及んで、いったい何を隠そうというのか。。
いったい、いつまでこんなことを繰り返すのか?